6) 就職活動としてどんなことをしていましたか
私の場合、場所ではなくて仕事内容で就職先を決めたいと考えていたので、日本とアメリカ両方で就職活動をしていました。
日本の就職活動は、大学4年生の秋にCFNのボストンキャリアフォーラムに参加したのが始まりでした。同じ年の冬には東京のキャリアフォーラムにも参加し、企業の説明会に行ったり、面接をして貰ったりしました。
キャリアフォーラム以外には、大学4年生の冬休みに日本に一時帰国したので、それまでに書類審査を通過した企業とは冬休みを利用して面接もしました。
正直、留学生の就職活動は日本の大学生とはかなりタイミングがずれてしまうので、日本での就職活動は手探りでやっていた感じです。日本で就職をしたい留学生は、遅くとも大学3年次から企業研究や適性検査、面接の練習などをして就職活動の準備を進めることをお勧めします。
アメリカでの就職活動としては、まずは学部内のセミナーに参加して、レジュメの書き方やセルフ・ブランディングなど、アメリカでの就職活動の仕方について学びました。インストラクターに何度も実務経験は就職前に絶対必要と言われていたので、法律上、学外でアルバイトが禁止されている留学生の私にはインターンシップは必須項目でした。
また、これまで自分が携わったプロジェクトや作品を企業に紹介できるように個人ウェブサイトやLinkedInのアカウントを作りました。これもそのセミナーでの課題の一つだったのですが、実際にLinkedInで私のレジュメやスキルを見たアメリカ企業からコンタクトがあったり、LinkedIn内の日英バイリンガル・グループに所属することで日本人留学生向きの求人情報を手軽に手に入れることもできてとても役に立ちました。個人ウェブサイトも一日に1~5人は訪問者があったので、ある程度効果はあったと思います。
Monster.comというウェブサイトがあるのですが、個人的にはこれが一番役に立ったと思います。Monster.comにレジュメを載せたその日から毎日最低1回はEmailやら電話やらで企業や人材紹介エージェンシーからコンタクトがありました。最終的なOPT先と実際に面接を進めていた他の企業はどれもこのMonster.comを通してエージェンシーから紹介して貰ったものばかりでした。
この
Monster.com や
Indeed.comなどのウェブ
サイトはアメリカ人も使っているものなので、"
日本人の私には関係ない"なんて思いがちですが、
意外に多くの日系企業やエージェンシーも目を通しています。
アメリカで就職したい場合は日系企業、
アメリカ企業関係なくこういったプラットフォームは絶対活用すべ
きです。
7) YESで学んだこと
YESで学んだことはたくさんあります。
インターンシップが始まるまで飲食店でしか働いたことがなかったので、YESは私にとって初めてのオフィス勤務経験でした。留学する前のアルバイト先の飲食店がチェーン店で、マニュアル通りにしか動かない仕事だったので、実際に頭を使って動かなければならないYESでのインターンシップはとても新鮮でした。スーパーバイザーをしていただいた葉月さんがよく気がつくひとなので、葉月さんが動く前に自分が気付かなかったりすると、「こういう時はこうするべきなのか」と毎回勉強になりました。
また、社長を筆頭に社員さんひとりひとりが留学経験があったり、スポーツ界で活躍したことがあったりと、様々な経験があるプロフェッショナルばかりなので、ミーティング中やランチ中に色々な話を聞くことができて、それも良い勉強となりました。
そして何より、留学生である私が留学生をサポートする会社で働くというのがとても良い経験となりました。私はウェブページのアップデートが業務内容だったので、日本人留学生の活躍のニュースやインタビュー記事がアップデート内容だったりすると、同じアメリカ留学という舞台に立っている日本人達の考え方や留学への姿勢を学ぶことができて、とても気が引き締まりました。
8) アメリカでの就職(OPT) を目指す学生へ一言
仕事の目的をはっきりとさせてから就職活動に挑んでください。そして、チャンスがあれば何でも挑戦してください。
日本では大学教育は教養のためで終身雇用が大多数ですが、アメリカでは具体的に将来やりたいことがあって大学で勉強をし、自己の成長のために仕事をしている人が多いです。そのため、面接にしても、レジュメを書くにしても、「なぜこの会社なのか」というよりも「ここで何をしたいのか」に重点がおかれているように感じました。
また、本就職前の実務経験が必須、尚且つ移民法がとても厳しいアメリカで外国人として就職するには、専攻分野に関係ある実務経験を学生のうちにインターンシップとしてしておく必要があります。ですから、機会があったらどんなに難しそうに思えても絶対に挑戦してみてください。
こういった事前準備をしっかりしていれば、あとは求人情報をリサーチして応募するだけです。私にもできたことですから、誰にでもできるはずです。頑張ってください。
9) 今後の目標
OPT先でたくさん経験をして、一人前のマーケッターになることです。
勉強ができるのと仕事ができるのは全然違うことなので、「ちょっとバスケができるガリ勉」から「周りに頼りにしてもらえる社会人」に成長していきたいですね。
それから、留学中に様々な面で支えてくれた両親に親孝行がしたいです。
共に農家で育ち、旅行以外で宮城県から一歩も出たことのない両親からしたら、4人兄妹の末娘が留学したいと言い出すなんて夢にも思ってなかったと思います。ですから、立派な一人前になって、「友美に留学をさせて良かった」と思って貰えるように頑張りたいです。ひとつ絶対にやりたいのは、2人のためにアメリカ行きの飛行機チケットを私が買って、通訳になってアメリカ中を連れまわしたいです。