カナダで行方不明の邦人留学生が遺体で発見。

海外留学を目指す方々、保護者の方々および現在留学をしている学生へ。

(代表メッセージ)

 

 カナダで留学中に行方不明となり、バンクーバー警察が捜索を続けていた女性が9月28日、遺体で発見された。女性は同月8日から音信不通となっており、留学の手配を行なった現地エージェントや女性の友人らがバンクーバー警察と協力し、懸命の捜索を行っていた。警察は、8日に女性と並んで歩く姿が市内の防犯カメラに捉えられていたウィリアム・シュナイダー容疑者を死体損壊の容疑で逮捕した。女性は5月からカナダでの語学留学を開始し、ワーキングホリデーでの滞在に切り替える手続きを進めている最中だった。女性は1年半の留学を計画しており、知人男性によると、行動力のある学生で、友人を作るために積極的に英語を使う機会を増やすなど、憧れであった留学生活の中で努力を続けていたという。

 

 バンクーバーは比較的治安の良い留学先として知られる。それでも、(当然のことながら)日本と比べると犯罪発生率は高く、危険な地域も存在する。海外留学および海外生活においては、本人の意識の高さや地域の治安には関係なく、必ず危険がつきまとう。2014年8月には、米サンディエゴで3名の留学生が死亡した痛ましい自動車事故が発生したことが記憶に新しい。事件や事故は、自らの行動で避けられる場合もあれば、突如として降りかかってくる場合もある。海外留学を目指す方々、保護者の方々、そして現在留学をしている学生には、留学や海外生活とは決して華やかで穏やかなものではなく、危険と隣り合わせであるということを常に念頭に置いて頂きたい。遺体で発見された女性の冥福を祈ると共に、こうした痛ましい事件・事故が繰り返されることのないよう、留学生の安全管理と危機意識の徹底を呼びかけたい。