長期トレーナー留学 堀裕哉君


堀裕哉君

敬愛学園高等学校

了徳寺大学 整復医療・トレーナー学科卒業

 

現在マーセッドカレッジにて長期トレーナー留学中の堀君から、現在までの経験や今の思いについて話を聞きました。掘君はマーセッドカレッジ付属の語学学校に入学後、TOEFLをパスしてカレッジに入学。その後勉学とトレーナー活動を両立させながら、現在は四年制大学への編入に向けて着々と準備を進めています。


▶ 留学のきっかけは?

高校時代にアメリカンフットボール部に所属し、アメフト専属アスレチックトレーナー(AT)になりたい夢がありました。大学では柔道整復師の資格を取得し就職を考えましたが、日本とアメリカの違いを直に見たかったこと、そして現地の選手達をサポートしたいという強い想いから留学決断に至りました。

▶ 渡米から現在までの生活や学校の様子を教えてください。

渡米前は、英語の勉強をしておらず受験勉強以来4年ほどのブランクがあることが心配でした。案の定、渡米当初は英語を聞いても理解出来ない、考えたことを書く事が出来ないと大変な思いをしました。しかし、語学学校で勉強に集中し英語力を伸ばす事が出来、留学生活で困ったことや文化の違い悩んでいることを相談出来るスタッフが居た事で最初の壁を乗り切ることが出来たと思います。そして、語学学校で1学期間英語勉強をし、大学入学に必要なTOEFLスコア取得する事が出来ました。

 

大学では、教授達が留学生の対応に慣れており、優しく丁寧に対応してくれます。中には厳しい教授もいて、課題が多いこと、評価が厳しいことで大変な思いをしますが、学ぶ上での試練だと思い諦めず頑張ることが大切だと実感しています。


▶ トレーナー活動の様子を教えてください。

トレーナー実習参加前に想像していた現場と大きく異なりました。まずは、選手とのコミュニケーションが多いことです。日本では多くを語らず黙々と作業し、必要な情報を選手達に伝える印象がありましたが、ここでは選手と日常会話を交えフレンドリーな雰囲気でケアを行っています。フレンドリーな選手達ばかりいますが、最初は日本との違いで戸惑いました。

 

また、初めの内は雑務ばかりすると思いましたが、仕事を覚えたら頼まれることが多くなり、次第に任される仕事が増えていきました。マーセッドカレッジは二年制大学なので、1,2年生しか居ません。そのお陰で、実務を早いうちから任され、実践で経験を積むことが出来ています。

フィールド上の堀君

(写真中央)


▶ 留学で得られたことはどんなことでしょうか。

ハロウィンで仮装した時の様子

カレッジATCと共に

日本とアメリカの選手達が持つ意識や性格が異なり、現場での活動で新しい知識を得ることが出来ています。トレーナー室では、ヘッド・トレーナー、選手達と数多くの会話を交わすので、比較的英語力が伸び易い環境に居ると思います。日本では出来ない経験をする事が出来、素晴らしい経験をしていると感じています。 日本に留まっているだけでは考えられなかったことを学ぶことが出来ていると思います。


個人的な問題ですが、日本の四年制大学卒業しているため、周りにいた友達は皆働いています。この状況で自分はまだ学生で居ていいのかと焦りを感じることがあります。柔道整復師やアスレチックトレーナーは経験が一番大事なので、社会現場で働いている同級生達に負けないよう努力をしなければならないと意識し続けています。


▶ 編入に向けて。

2012年4月に渡米し、留学生活が約1年半経過しました。既に四年制大学編入に向け手続きをしている段階で、予定通りに事が進めば来秋に編入します。今春から編入のことを真剣に考え始め、希望編入先を絞っていきました。現在の目標は、授業では ”A” 評価取得を目指し、良い成績を保ちたいと思います。四年制大学では、更に高度なレベルの知識、技術を求められると思うので、勉強を怠らず英語力やトレーナーの知識を高めたいと思います。編入までの約1年間気を抜かずに頑張りたいと思います。

▶ 留学を考えている人へ。

留学前に「留学して何をしたいか、何になりたいか。」目標を必ず定めることが大事だと思います。ただ漠然と留学し、やる気も無ければダラダラと無駄な時間を過ごしてしまいます。 日本とアメリカの環境の違いを受け入れる心構えも必要です。また、必修科目があり、授業では宿題が多く出され、やりたくないことも必ず取組まなければならない状況があります。この状況を受け入れ、挫折せずに頑張る必要があります。何事も目標に向けた下積みがとても重要です。楽しいことだけでなく、苦しいこともあるので心構えを持つことが大切だと思います。